木曜日, 5月 31, 2007

テレビで見たくないオジサン・ワースト5

先日、「テレビでみたくないオバサン」というのを書いたが、今回はオジサン編。私はこの人たちが出ているテレビ番組は基本的に見ません。また出てきたら大概はチャンネルを変えます。

みのもんた。
なんといってもこの人。出過ぎ。不二家の問題にしても「廃業しろ」とか言いながらも、自分では一言も謝罪をしないのはテレビ人のオゴリ。文化放送時代のみのもんたは結構好きだったのだが、テレビに出ると人間って変わるもんだ。

明石家さんま。
掛布の物マネ以外なにもない芸人。テレビでは絶妙トークと言われているが、内容は人のあげ足取りしかできない。番組で共演した女性たちの多くが「二度と共演したくない」と言われるタレントでもある。

田原総一朗。
日本のテレビマスコミを悪くした張本人。マスコミは権力だという地でいく政府御用ジャーナリスト。こいつと猪瀬直樹の二人が小泉政権成立最大の立役者。もちろん安倍政権支持者でもある。

徳光和夫。
どんなことでも長嶋茂雄とジャイアンツのことしか頭にない。知的レベルがすべてここで止まっている。ある意味可哀想な人である。最近は妙に涙もろく、やっぱり歳をとると涙もろくなるんだなぁと実感してしまう人でもある。(笑)

小倉智昭
かなりの高額所得者なのに庶民面した発言がいやらしい。毒舌はまだしも、知ったかぶり発言も多く好きになれない。それにしても、この人のカツラはいつもながら見事だ。これだけは立派です。

みなさんも見たくないオジサンがいっぱいいるでしょう。

水曜日, 5月 30, 2007

私が生まれた年、生まれた日

昨日は私の誕生日だった。生まれた年を隠すほど若くはないので、自分が生まれた1954年がどんな年だったのかをちょっとネットで調べてみた。

この年は政治的にはあまり大きな出来事がない年だった。しかし、船による大きな事故が2つもあった。まず3月1日に遠洋マグロ漁船第五福竜丸が、アメリカによる水爆実験によって発生した死の灰を浴びて、無線長だった久保山愛吉さんが半年後に急性放射能症で死亡した。核実験による戦後初の犠牲者である。そして、9月26日に台風15号によって青函連絡船の洞爺丸が沈没。死者・行方不明者合わせて1139人という大惨事になった。このことによって、台風15号は洞爺丸台風と命名されている。

船にとっては悪夢の年だったが、日本映画にとってこの年ほど数多くの名作が生まれたメモリアルな年はない。4月26日に日本映画不朽の名作、黒澤明監督の『七人の侍』が公開された。そして、11月3日には『ゴジラ』の第1作が公開された。しかし、この年のキネマ旬報ベスト1に輝いたのは木下恵介監督の『二十四の瞳』で、『七人の侍』は3位、『ゴジラ』はベスト20にも入らなかった。

この年を短時間で検索してみて、一番面白かったのが流行語である。この年は「軽」をつけた言葉が流行したらしく、「軽音楽」「軽犯罪」などといった言葉が巷を飛び交いっていたようだ。また、「ミーハー」よりランクが上と自惚れる人たちという意味で、「ソラ」は「ミファ」より上ということで「ソーラー族」なる言葉も流行っていたそうだ。これは全く知らなかった。今では完璧な死語だが、ちょっと面白いので今度「私はソーラー族」と書いてみようかと思う。(笑)

みなさんも、一度自分が生まれた年をネットで検索してみてはいかがだろうか。意外な発見があるかもしれませんよ。

なお、私が生まれた日の1954年5月29日にこれといった出来事はなかったようである。ただ、1年前の5月29日にニュージーランドのエドモンド・ヒラリーとシェルパ族のテンジン・ノルゲイが、世界で初めて世界最高峰のエベレストの登頂に成功している。

なお、5月29日は語呂合わせで「呉服の日」と「こんにゃくの日」になっている。

月曜日, 5月 28, 2007

第74回日本ダービー

競馬ファンならずともその名は知っている日本ダービー。個人的には暮れの有馬記念の方が好きですが、競馬関係者にとっては3歳馬の頂点を極めるダービーが最大の祭典。

今年は皐月賞3着ながらも最後に鬼足をみせたフサイチホウオーが単勝1.6倍という人気。11年ぶりの牝馬の参戦、また東京競馬場改装後初のダービーということもあり、久しぶりに盛り上がりました。

前日(土曜)の中京11Rと東京12Rで大当たりして、軍資金は十二分にあった私は、天候が良いせいもあってか、朝からどことなくワクワクドキドキ。本命はもちろんフサイチホウオー。対抗はアドマイヤオーラ、穴はローレルゲレイロとウオッカ

そして、結果はみなさんご存知の通り。
64年ぶりの快挙。牝馬ウオッカの圧勝。

1着 ウオッカ
2着 アサクサキングス
3着 アドマイヤオーラ

2着に人気薄の馬がきたために、馬連は万馬券、3連単はまたまたまたまた100万円台。もう勘弁してください。

しばらく競馬を控えます。(1週間は)

木曜日, 5月 24, 2007

テレビで見たくないオバサンたち

最近、民放テレビをあまり見なくなった。それは歳をとったからだろうか。いや、そうではないと思う。メジャーリーグ&プロ野球好きということもあるので、普段からBSやCSなどの番組を見ているが、それでも民放のハイビジョン放送を見ることはほとんどない。民放で見る番組といえば、ニュース、スポーツ、ドラマだけになってしまった。

民放を見なくなった最大の理由は下らないバラエティ番組が多いからだろう。なかでも、何の芸もないお笑い芸人がいっぱい出ている番組はまず見ない。彼らは芸人でなく単なる芸人モドキでしかない。それ以上に、どうしようもないオバサンたちが出てくる番組は絶対に見ない。具体的に言うと、細木数子、野村沙知代、デヴィ夫人、叶姉妹、和田アキ子、久本雅美などである。こうしたオバサンたちは百害あって一利なしだ。彼女たちは世の女性の代弁をしているかのような振舞いをているようで、逆に女性の愚かさを代弁しているにしか過ぎない。

それでは、なぜこうしたオバサンたちが画面から消えないかといえば、それはこうしたオバサンたちを見る人たちがいるからである。視聴率調査は通常4人家族以上の家庭で行われている。こうした家庭の居間にあるテレビのチャンネル権は一家の最高権力者であるオバタリアンにある。子供たちは自分の部屋で勝手に違う番組を見ている。視聴率は結局オバタリアンに人気のあるタレントを起用すると上がるのである。テレビの視聴率というものはオバタリアンに支配されているのだ。結局、今の民放は視聴率を上げるためにオバタリアンに媚をうっているメディアしかないのである。情けない。

水曜日, 5月 23, 2007

やまとなでしこは何処へ

女性用トイレが汚いらしい。新しくできたばかりなのに学芸大学駅の女性用トイレが汚いという。ちょっと気になったので、ネットで検索してみると、この手の話がいっぱい。東京駅のトイレは汚いとか、女子大のトイレとか、○○デパートのトイレとか・・・・。本当にそうなのでしょうか。

駅のトイレというのは古くなっているところが多いので、少し汚く見えるのは仕方がないにしても、最近は男性用トイレが汚いと感じたことはほとんどありません。結構清掃が行き届いていてよくなったなあ、というのが正直な感想である。それと、マナーが向上したのかもしれない。

ところが、女性用トイレは古かろうが新しかろうが汚れている話をよく耳にする。私がよく利用するコンビニでも、店員のおばさんが女性用トイレはヒドイのよと嘆いていた。おばさん曰く「今の子はゴミは散らかすは、汚れてもお構いなしなのね。男性用トイレの方が使われる頻度は圧倒的に高いのに、綺麗なものよ」という。

コンビニのトイレというのは、男性の場合は近くで建築工事などをしている作業員が一番多く利用し、次にドライバーだそうだ。女性はいったいどんな人が使うのか不思議でならないが、それでも女性用トイレの汚れはヒドイという。その最大の理由はそのトイレを二度と使わないからだそうだ。つまり、トイレを使い捨て感覚で利用するからだそうだ。本当だろうか。

女性用トイレが受難の時代とは、やまとなでしこは何処へ

火曜日, 5月 22, 2007

チャーリーの奇声

アメリカで学生をしていたとき、いろいろなバイトをしました。“ガーデナー”という名の芝刈り屋さん、ワイナリーでの観光客相手に樽のなかでの“ブドウ踏み”、日本料理レストランでの皿洗い、リムジンカー(といってもリンカーン)の運転手兼ガイド、日本語クラスのヒアリング・アシスタントなどなど。

これらのバイトは基本的に違法である。しかし、学費を含めて最低でも月500ドルはないと生活ができない時代に、300ドルの仕送りしかもらっていなかったので、バイトをせざるをえなかった。そんななかで、学内でのバイトは大学公認であり、移動することもないので楽だった。といっても、私ができるバイトは限られていて、数学や東洋史(現代史)のテューターと、ハンディキャップ・スチューデントの世話をするぐらいしかなかった。簡単な皿洗いは当時アメリカに大量に来たベトナム難民の学生に振り向けられた。ちなみに、学内でのバイト代は、法律で決められた最低賃金の時給2ドル10セント(現在は5ドル 15セント)だった。

こうしたバイトのなかで一番印象に残っているのは、半年しかできなかったがハンディキャップ・スチューデントの世話である。私が担当したチャーリーは電動車椅子に乗り、その上うまく言葉が喋れません。彼と会話するときは身振り手振りとマジックボードを使います。

世話といっても大したことをするわけではありません。一番大変だったのは、雨が降ると外では電動車椅子が使えなくなるので、校舎間をバッテリーにカバーをして、雨の中を車椅子を押していかざるをえません。これが案外きついのです。電動車椅子が重たい。片手に傘をさしてゆっくり押すなんてことができないので、ズブ濡れになるのです。一方、チャーリーは傘をさして、私をドイツ語(彼はドイツ生まれ)でからかったりするのです。で、あるとき、頭にきた私はコートを彼の頭にすっぽりかぶせて、思いっきり早く車椅子を走らせました。そしたら、彼は奇声をあげて喜んでいるではありませんか。まいりました。(笑)

このときのこうした経験などから、ハンディキャップの人はハンディキャップが不幸なのではなく、他人とのコミュニケーションができないのが不幸なのだ、ということを強く悟りました。今考えれてみれば、貧乏学生だったからできたバイトであり、できた経験だったのかもしれません。若いときは少し苦労した方が視野は広がるものなのでしょう。

土曜日, 5月 19, 2007

秀吉の刀狩り(ガンコントロール)

昨日(18日)、全国警察本部の総務・警務部長会議が開かれ、警察庁の漆間巌長官が治安再生に向けて警察力の強化などを指示したという。

当然といえば当然であろう。そのなかでももっとも必要なことはガンコントロールだ。先日の長崎市長殺害事件の犯人は暴力団員だった。そして、今回のたてこもり・警官殺傷事件の犯人も元暴力団員だった。元暴力団員なのに拳銃をもっていた。こうなると、日本の暴力団員が何万人いるか知らないが、すでに一人に一丁の割合で銃はあるだろう。このような現状にしたのは、明らかに各都道府県警の失策であり、それを監督する警察庁の失態である。つまり政府の失策なのである。

日本のヤミ社会には妙なトライアングル構造がある。自民党は右翼&暴力団に弱い。右翼&暴力団は警察に弱い。警察は自民党に弱い。これではどうどう巡りで、ガンコントロールなんかできない。秀吉の刀狩りではないが、政府および警察、そして民間が一体にになってガンコントロールをしなければ、今後も銃犯罪がなくなることはない。

今度の参議院選挙でどこの政党でも構わないから、「我が党はガンコントロールを行います。秀吉の刀狩りを行います」とマニフェストに入れてみてはどうだろうか。その政党は間違いなく票が伸びるだろう。

火曜日, 5月 15, 2007

まるで○○ホテルようでした

これまでサンフランシスコに滞在するときはヒルトンホテルを利用していましたが、今回はそのすぐお隣にあるHotel Nikkoに初めて宿泊しました。

ロビーはそこそこ広いもののグランドピアノが一台置いてあるだけの、これといって変哲のないホテルなのですが、用意された部屋がちょっと凄かったでしゅ〜。(のだめ口調)

部屋のドアを開けると、すぐ左手にクローゼット、右手にバスルームがあります。これはもう一般的な作りですが、奥に入って驚きで〜す。壁にはなんと、なんと、なんと50インチのプラズマテレビが掛かっているのです。初めて見ました。壁に掛かっているテレビ。感動でした。ついにテレビが壁と一体化した時代に突入したのです。

そして、なんですか、これは〜。ベッドの上に枕がいっぱい〜〜〜〜〜。こんなに枕があったら邪魔で寝られないないでしゅ。ベッドがこれだけ大きいので、寝相が大変いい私でもベッドから落ちることはないなと確信しました。それにしても、この長い枕はなんですか。抱いててでも寝ろというのですか。これに似た枕は指圧マッサージをするときに使いますから、マッサージサービスでもあるのかなぁ、なんて馬鹿なことまで考えてしまいました。

次はバスルームチェックです。いや〜ん、エッチでしゅ。シャワールームが完全ガラス張りでスケスケです〜。誰もが想像しますねぇ。あ、こんなかで裸の○○○○(私の場合は鈴木京香かなぁ)がシャワーを浴びている姿を。でも、このなかで自分がシャワーを浴びている姿はとても想像できないです。(笑)

この他に部屋にはロック式の冷蔵庫、アイロンおよびアイロン台、ヘアドライヤー、電話、ネットケーブル(1日9ドル75セント)などが揃っています。これで1泊15000円ですから日本のホテルに比べれば安いでしょう。

私がなによりも気にいったのは大きな机があり、パソコン環境がしっかりしていたことです。次にサンフランシスコに行くときもここに泊りましゅ。(笑)

金曜日, 5月 11, 2007

1ドル札は汚してから使いましょう


1ドルというお札は非常に便利なお札である。貨幣価値がほぼ近い100円玉以上に重宝する。不思議なお札である。アメリカではこれをチップにも使うし、小銭が別に欲しくないときは「Keep it」と言って、余計に1ドル札を加えておけば別に損した気にもならない。

しかし、その1ドル札は汚ければならない。(笑)

というのも、新品の1ドル札を使うと偽札と疑われるのと、コイツは旅行者だなと見抜かれるからである。旅行者だなと見抜かれることはある意味で狙われやすいということだから、私はアメリカを旅行するとき、お札は常に使ったようにもみくしゃにして汚くする。特に1ドル札はできる限り捥ぎほぐすようにしている。

渡米するときUSドルは銀行もしくは空港で両替する。その際にもらうお札はほとんどがピン札である。しかし、アメリカ国内ではピン札などというお札はあまり流通していない。お札はみんな皺や折りすじが入っている。綺麗なお札などもらうことはありえない。

ということで、私はUSドルに両替したら、そのお札をすでに流通している手垢のついたようなお札にする。なかでも1ドル札は念入りに折り込みを入れて、懇切丁寧にボロボロにするように努めている。

そして、10ドル札、20ドル札などは財布に入れるが、5ドル札と1ドル札はそのままジーンズの左前ポケットにいれて使用する。アメリカ流である。アメリカに住んだことがある人および現在お住まいの人ならば、これが普通であることはご存知であろう。

ちなみに、私が東南アジアを旅行するときは1ドル札を最低でも100枚はもっていく。これまた便利に使えるのである。どこの国でもUSドルは通用するし、USドルを上げた方がサービスがよくなるのである。

火曜日, 5月 08, 2007

全日空とユナイテッド航空の違い

アメリカへ行くときはアメリカ国内の乗継ぎ便のことを考えて、ユナイテッド航空を使っている。しかし、今回のメジャーリーグ観戦では全日空に乗った。久しぶりの全日空の国際線である。久しぶりというより、私が最後に全日空国際線に乗ったのは、全日空がワシントンに国際線を就航させた年だから、おそらく20 年ぶりになると思う。その当時は就航まもないということで、お客さんの数も少なく往復共に座席で横になれた。

今回久しぶりに全日空に乗ってみて、いかにユナイテッド航空のサービスが悪いかを悟った。もともとユナイテッド航空のサービスの悪さには定評がある。(笑)なんといっても食事が美味しくない。コンビニで売っている弁当なんか比較にならない。まあ、食べれないことはないのだが、肉の味付けと野菜の盛合せ方とか文句をいったら切りがない。また、スチュワーデス&スチュワードの態度はブッキラボウでサービスをするという姿勢はほとんどみられない。それに比べて全日空の食事は上手いし、スチュワーデスのお姉さんのサービスはきめ細かい。比較にならない。

しかし、全日空のエコノミークラスの座席は狭い。特に前後間の座席スペースが狭い。足が常に前の座席にあたってしまう。サンフランシスコまでのフライトだからまだ我慢できたが、これがワシントンやニューヨークまでのフライトだったら我慢ができなかったかもしれない。それに驚いたことは、全日空の機体半分以上がファーストクラスとビジネスクラスが占めていて、エコノミークラスは全体の3分の1ぐらいしかない。要はお金のある人だけお乗りくださいという感じの飛行機なのである。これには少々呆れかえった。

ユナイテッド航空のお客さんは半分はアメリカ人で、残りの半分は日本人と中国人である。だから、ユナイテッド航空に乗ると客席はうるさいは、トイレはすぐに汚くなるなど問題点も多い。そして、今回乗った全日空のお客さんは半分は日本人で、残りの半分がアメリカ人とインド人だった。

インド経済恐るべしである。こういうところに、経済は如実に反映されている。

月曜日, 5月 07, 2007

N響★カンタービレコンサート

GW後半の4日に東京文化会館での『N響★カンタービレコンサート』に行ってきました。会場はいつものシニア層が目立つN響定期公演とは違って、子供からカップルまでいろいろな人がきていてとても賑やかでした。しかし、演奏が始まるとみんな一生懸命(緊張していたのかも)演奏に聴きいっていて、とても楽しいコンサートで、終演後のコンマスの堀正文の清々しい笑顔が印象に残りました。

演目(※はアンコール曲)
ロッシーニ/ウィリアムテル序曲
モーツァルト/オーボエ協奏曲ハ長調より第1楽章
ベートーヴェン/ヴァイオリンソナタ第5番「春」より第1楽章
ラフマニノフ/ピアノ協奏曲第2番より第1楽章
ベートーヴェン/交響曲第7番
※ブラームス/ハンガリー舞曲第1番

指揮:渡邊一正
オーボエ:茂木大輔
ヴァイオリン:大宮臨太郎
ピアノ:河内仁志
管弦楽:NHK交響楽団 
司会:八塩圭子

普段のN響定期公演は司会者などおらず、いつも淡々と演奏を聴くだけだが、今回のように簡単なトークを入れて、少し親しみやすいコンサートもいいものである。

コンサートはまず『ウィリアムテル序曲』から始まったが、これはいわゆるツカミで、これで観客を引き込ませるのだが、これが個人的に非常に良かった。というのも池田昭子のイングリッシュホルンとフルート(誰?中野富雄?)の掛け合いの音色が心地よく、私などはもうここで今日は来たかいがあったと思ってしまったほどツカまされてしまった。(笑)

次はもぎぎこと茂木大輔の『ピンクのモーツァルト』でなく『オーボエ協奏曲』。これは本当に素晴らしかった。オーボエ特有の繊細でいてしなやかな音色が広い文化会館に綺麗に響き渡っていた。さすが個人商店・茂木大輔の面目躍如たる演奏だった。

そして、次に登場したのがN響次席ヴァイオリニストの大宮臨太郎。普段はコンマスの隣で若いながらも余裕綽々と演奏しているのだが、今回はさすがに緊張していたのか、演奏にゆとりがなかった。ピアノ伴奏をした指揮の渡邊一正の方が逆に際立ってしまい、それはあんまりでしょ、という感じだった。

前半の最後は『のだめ』ファンにはたまらないラフマニノフの『ピアノ協奏曲第2番』。演奏は昨年の日本音楽コンクールピアノ部門第1位に輝いた河内仁志。今春、京都市立芸術大学を卒業したばかりのまだまだ初々しい若手。しかし、そんな彼がラフマニノフの名曲をいとも簡単にといったら失礼かもしれないが、まるで指を自由自在に動かしながら、ラフマニノフの甘美な音色をピアノから奏でるのである。特に高音の右手中指、薬指そして小指の鍵盤のたたき方は、たたいているというより指が吸い込まれていくようなしなやかさ。これまでにラフマニノフのピアノ協奏曲は有名女性ピアニストや、アシュケナージのCDでイヤというほど聴いているが、彼の演奏はそれ以上に甘美にして耽美だ。第1楽章だけの演奏なんてもったいない。第2、第3楽章も聴きたかった。会場にいた人ならば誰もがそう思ったに違いない。

休憩後は本日のハイライトであるベートーヴェンの『交響曲第7番』。第1楽章は指揮者の渡邊一正が少し気負いすぎていたのか、どことなくバランス感もずれていて落ち着きのない演奏だったが、第2楽章の始まりからは凄かった。ちょんまげ木越洋率いるチョロ軍団と、もじゃもじゃ店村眞積率いるヴィオラ軍団が荘厳にして優雅なベートーヴェンの低音の魅力を弾き出して、一気にベト7の世界になだれ込んでいった。先日の定期演奏会のときの『チャイコフスキー第5番』でもそうだったが、あの低音部の魅力を発揮できるオケは日本にはないと思うし、世界的にもトップレベルにあると思う。私がN響を支持する最大の理由はこれなのかもしれない。

そして、第3楽章から第4楽章にかけては弦も管も打も一体となって、会場全体が息を飲み込みような迫力で観客を圧倒させていった。N響ならではのここぞという団結力が見事に演奏に現れていた。先日のコバケンのN響定期公演は遊びがなくて残念だったが、昨日の演奏は遊び心というか、初心忘れざるべからずという気持ちで演奏しているようで、どことなく若々しいN響の演奏を聴いたような気がした。冒頭にも書いたが終演後のコンマス堀正文の笑顔がとても清々しかった。

土曜日, 5月 05, 2007

JERSEY BOYS(ジャージー・ボーイズ)


サンフランシスコのCurran Theatreで観た『JERSEY BOYS』は久しぶりに出会ったミュージカルの傑作だ。いや〜、久しぶりに興奮したミュージカルだった。2006年度トニー賞の最優秀ミュージカル作品賞を受賞したことだけはある。

お話は1960年代から1970年代にかけて、世界的にも人気を博したニュージャージー出身の4人組のポップ・コーラス・グループ「フランキー・バリーとザ・フォー・シーズンズ」の物語である。グループ誕生から、成功にいたるまでの秘話、そしてグループ間やプロデューサーたちとの内紛、そして解散、また家族の死など、彼らの悲喜こもごも描いて、最後はロックの殿堂入りの舞台で幕が降りる。こうしたストーリーと共に往年のヒット曲「シェリー」「恋はやせがまん」などがふんだんに歌われる。

これまでにこうした昔のヒット曲を使ってミュージカルにした作品はいくつもあった。こういうミュージカルを俗に「ジューク・ボックス・ミュージカル」という。有名なところではABBAの名曲を綴って地中海の島の恋物語にした『マンマ・ミア』、ビリー・ジョエルの楽曲の数々を使った『ムービン・アウト』が成功した。しかし、その後エルビス・プレスリー、ビーチボーイズ、ジョン・レノンといった超有名どころの曲を使った「ジューク・ボックス・ミュージカル」が製作されたが、ほとんど失敗に終わっている。

それでは、この『JERSEY BOYS』がなぜ受けたかといえば、この作品は単なるヒット曲を聴かせるだけのものでなく、フランキー・バリーとザ・フォー・シーズンの紆余曲折とした人生がしっかりと描かれているからである。『マンマ・ミア』のようなラブストーリーでなく、『ムービン・アウト』のようなロックミュージカルでもない、4人それぞれの生き方、心の葛藤などを描いているからである。こうしたちゃっとしたバイオグラフィがあり、主演の4人がいずれも歌も演技も素晴らしいから、観客はどんどんと劇世界に引き込まれていくのだ。

上演時間は休憩を入れて約2時間30分。それでもとっても短く感じられる舞台だった。往年のヒットソングを知っている観客たちは一緒に歌い、踊り、指笛を鳴らし、最後は場内完全にスタンディングオベーションで大興奮だった。劇場全体が完全に1960年代にタイムスリップしていた。

この作品は別に1960年代を知らない人でも、ザ・フォー・シーズンズを知らない人でも十二分に楽しめるミュージカルである。そうでなければ、若い観客にも外国人にも受け、ロングランすることはない。そして、これは「ジューク・ボックス・ミュージカル」というカテゴリーに当てはめるような作品ではない。もしそうであるならば、最優秀ミュージカル作品賞を受賞などできるはずがない。

“JERSEY BOYS” Don't miss it.

http://www.jerseyboysbroadway.com/
ブロードウェイではロングラン上演中
サンフランシスコでは9月30日まで延長上演決定

Jersey Boys at the Tony Awards
http://www.youtube.com/watch?v=WM4fMmMq1S0&mode=related&search=

この作品はいずれ日本でも上演されるに違いないが、間違っても『マンマ・ミア』のように日本人が演じるのではなく、National Tourメンバーが来日して上演してほしい。

木曜日, 5月 03, 2007

エリック・チャベス人形ゲットの一日


今回の旅のハイライトのひとつはオークランド・アスレチックスの「エリック・チャベスの首振り人形」をゲットすることである。首振り人形は先着 15,000名様まで。試合開始時間は午後1時05分なのだが、2時間前までに行かなくてはならないだろうということで、10時15分にホテルにMixiで知り合いになったアスレチックスファンのtotoromさんが車で迎えにきてくれた。

初対面の挨拶も早々に二人はすぐに車に乗り込み、一路オークランド・コロシアムへ向う。車中での話はもっぱらも野球話がほとんど。ベイブリッジを渡り、フリーウェイを走り、約30分ほどで球場につく。球場入口のゲートにはすでに長〜い長〜い行列ができていた。その数および3,000人から 4,000人。係員の話によると、3つのゲートでそれぞれ5,000個配られるとのことだから、我々はまずはセーフであろう。そして、開場時間になると人々は整然と入場ゲートに進み、入場したあとに1人1個ずつ念願の人形を手にしていった。

写真でお見せできないのが残念だが、人形そのものは大変よくできている。しかし、顔はチャベスに似ても似つかない全く別人だ。(笑)この首振り人形はこれまでに各球団で数多くプレゼントされてきたが、どれひとつとして似ていない。イチローなどは「これはオレじゃないよ」と文句をつけていた。しかし、ファンはそんなことはおかまいなしである。マニアにとっては水涎の品なのである。通常、マニア間では1個5,000円ぐらいで取引されているそうだ。まあ、チャベスはオークランドの主力選手だから5,500円ぐらいの値段はつきそうだ。

さて、肝心要の試合だが、オークランドの先発のヘイレンが7回まで2失点の好投をみせて、結局アスレチックスは12対5で勝利した。本日の主役でもあるエリック・チャベスも7回に駄目押しとなる2ランを打つなどの活躍を見せる。また他にも新人のトラビス・バック、いぶし銀の内野手マーク・エリスがホームランを打つなど11安打で12点と効率のいい点数の入れ方をする。普段の拙攻のチームとは全く別人のようなチームだった。こんなアスレチックスはめったにお目にかかれない。

そして、翌日(29日)は試合前に駐車場でテールゲートBBQをやって、みなさんで勇んで試合を観にいきましたが、結果は3対5で負けてしまいました。