木曜日, 9月 27, 2007

大相撲はスポーツではない

朝青龍問題、力士リンチ死亡事件と問題山積みの大相撲だが、私は大相撲をスポーツと思ったことが一度もない。あれはスポーツでなく、彼らが言っているように「興行」でしかない。こんなことはマスコミで働いている人なら誰もが周知しているであろう。それなのに、大相撲は国技だと政府に断わりもなく厚かましく名乗っている。文部科学省は大相撲を国技と認めたことはこれまで一度もない。

私が大相撲がスポーツでないという理由はいくつもある。まず第一に同部屋対決がない。以前は一門対決すらなかったので、少しはマシになったと思う人がいるかもしれない。しかし、柔道、剣道、テニス、卓球、バトミントン、アマチュア相撲・・・、どんなスポーツでも同一チームの選手同士で試合をしている。しかし、大相撲にはそれがない。剣道なんかいつも警視庁同士で戦っているような気がする。(笑)

次に大相撲の取組表は協会が勝手に作り変えることができる。どんなスポーツでも対戦表というのは事前にすべてわかっているはずだ。大相撲がスポーツならば、横綱は上位15人と対戦すると初日に決めるべきである。こうなれば、いくら新入幕力士が勝ち進んだとはいえ、横綱にあたるなんてことはありえない。

いずれにしろ、取組表は横綱を優勝させるようなために作られている。ナンセンスとしかいいようがない。なんで平幕力士が優勝しちゃいけないのだろうか。幕内最高優勝は横綱を倒さなければいけないのだろうか。そうならば、幕内だの十両だの区分けする必要性はなくなる。全く矛盾に満ちている。そもそも相撲は取組といって、試合と言わない。これは習慣かもしれないが、やはりスポーツならば試合というべきだろう。

大相撲は巡業やトーナメント戦を積極的に行って、相撲の普及活動に力をそそいでいる。しかしである。これらの取組はいつも怪我しないように、手抜きで行っている。これも信じられない。高い入場料を取って取組を行っているのだから、どんなときでも真剣に行うべきではないだろうか。つまり、これらは所詮「顔見せ」でしかなく興行なのである。

また、大相撲は入場者数を発表していない。今日どんなスポーツでも入場者数を発表している。それなのに、8割ぐらいしかお客が入っていないのに、満員御礼という垂れ幕を下ろしたりする。税務署は何をしているのだろうか。こんな税金にルーズなスポーツが他にあるだろうか。

だから、私は大相撲をスポーツと呼ぶことはできない。ただ、大相撲は日本の伝統文化であり、歌舞伎などと同様に世界に誇れるものである。それなのに、リンチで力士を死亡させるとは憤懣極まりない。これはスポーツと興行を混同している証なのかもしれない。

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