木曜日, 7月 03, 2008

北陸の旅(漁より高校野球編)

今回の旅の目的は、酒・温泉・魚・電車・音楽であるが、一応、先月の誕生日に手術をうけた扁桃結石からの快気祝いも兼ねている。今年は1月に入院、6月に簡易手術と健康面で散々である。こうした風潮を一掃したいためにも旅に出ることにしたのである。で、なぜ北陸を選んだかというと、これは7月5日に東海北陸自動車道が全線開通する前にと思ったからだ。

東海北陸自動車道が全線開通すると、名古屋から五箇山までは約2時間。富山までは約3時間で行くことができるようになり、富山県は完全に名古屋圏に取り込まれる。このことによって、名古屋でもその日の内に富山産の新鮮な魚介類が食べられるようになったり、美味しいお酒が飲めるようになる。一方で、富山には数多くの観光客が訪れるようになり、富山が「ミャーミャー」化するのではないかと思い(笑)、その前に行っておこうと考えた次第である。

さて、万葉線で海王丸パークまで行った後、昼食を取るべく新湊の寿司屋通りへ向かった。観光パンフレットによると、新湊には10数軒の寿司屋があり、さぞや活気があるのかなぁと思っていたが、実際はその多くの店が開いているのか、閉めているのか解らないような有様で、非常に閑散としている。観光客など私以外に誰も歩いていない。これは観光客用の大きな駐車場が近くにないのが一因ではないだろうか。

そんななかで、古い造りの「寿し竹」というお店に入ってみる。店内にはお客さんは誰もいなかったが、ネタケースにはおいしそうな地の魚が並んでいたので、ホッとする。そして、もちろん鮨も美味かった。なかでも、地でしか食べられない白海老、赤鯛が非常に美味しかった。値段は地ものおまかせランチ+赤鯛&マグロで2800円。ちょっとお高いランチになってしまったが、味は本当に言うことなしでおすすめのお店である。

ここで面白い話を聞いた。高校野球ファンならば知っていると思うが、新湊は20年前に「新湊旋風」を巻き起こした町である。そのために、ここでの高校野球熱は異常なほどで、高校野球が始まると、町をあげて人間が変わるらしい。それは県大会の初戦からで、新湊高校が登場すると漁師は漁そっちのけでスタンドにかけつけ、異様な熱気に包まれるそうである。


最近、新湊高校が甲子園出場したとき、町は120台のバスを連ねて甲子園に応援に行ったとか。このパス120台というのは高校野球記録(笑)だそうである。もちろん、富山県に120台もの貸切バスはなく、石川県のバスも使わざるをえなかった。120台のバスが北陸自動車道を連ねた姿は壮観だったそうである。ちなみに、バス以外にもマイカーなど何百台も甲子園に向い、町の人口の約半分の2万人がアルプス・スタンドを埋めたそうである。新湊高校野球部は阪神タイガースの次に甲子園で動員力のあるチームだそうである。w

なお、新湊は「やまびこ打線」「さわやかイレブン」で有名になった池田高校のある徳島県池田町、甲子園で何度も名勝負をしたことがある箕島高校のある和歌山県有田市と一緒に「日本三大高校野球狂の町」と呼ばれているそうだ。

新湊で面白い話を聞いた後は、高岡市内にもどり土蔵造りのまち資料館(旧室崎家住宅)を見学。ここの係員のおばさんに高岡の町づくりなどを聴いてから、高岡発城端行の普通電車に乗って、この日の宿である福光の華山温泉へ向かった。

写真上:新湊の寿司竹
  中:高岡の土蔵造りの街並み
  下:洋館造りの富山銀行本店

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