水曜日, 9月 14, 2011

被災地を訪れて(その2) 〜人は人のために生きてこそ人と申す〜


被災地支援にはいろいろな方法がある。そのなかで、現地の人たちの大きな支えになっているのはやはりボランティア活動だろう。たった半日だけではあるが、そのボランティア活動に参加して、その意義の大切をほんの少しだけだが実感することができた。

今回、私が参加したのは釜石市災害ボランティアセンター(以後ボラセンと略す)。ボラセンは各地にあるが、場所によっては個人の参加を断っているところもあるので注意が必要。釜石市のボラセンは下記のホームページにあるように月曜以外は毎日活動を行い、その報告もきっちりと公開されていて、非常にオーガナイズされている。そして、その活動報告を見ると私が参加した9月10日は個人ボランティアが60名、団体ボランティアが302名だったが、なかでも、2〜3人連れの若い女性が個人ボランティアとして数多く参加していたのがとても印象的だった。

ボラセンの場所は釜石駅近くシープラザ“遊”大型テントの横にあり、駅から徒歩3〜4分。スタッフはみんな若く、私が訪ねたときも非常に明るくキビキビとした応対をしてくれた。

そして、今回私が行ったボランティア活動は釜石中心街にあるビルの1階にある飲み屋さん(クラブ?)の洗浄作業。この洗浄作業には私を含めて男性5人女性2人の計7人が派遣された。洗浄する空間はおおよそ100平方メートル高さは3.5メートル。室内はすでに完全にスケルトン状態になっていて、その天井、壁、床についた泥や磯の香りを取り落とす作業である。

高圧洗浄機は業務用のMakita製。私が普段自宅で使っている家庭用ケルヒャーにに比べて水圧はかなり高く、女性が扱うには少し無理がある。ということで、高圧洗浄機は男性が交代交代で取り扱い、天井や壁を洗い流しいき、その他の人たちは水掻きやデッキブラシなどによる汚れ落としを行った。

釜石の中心街はほとんどが津波に襲われ、木造の建物の多くは流されてしまったが、防波堤や岡村製作所の大きな工場の建物のおかげで、土台のしっかりしているビルは数多く残っている。そのために、すでに再開しているホテルや飲食店もあり、復興への歩みを感じ取ることができる。この飲み屋さんにしても、建物自体が非常にしっかりしているので、経営者のママさんは年内は難しいかもしれないがなんとか早くお店を再開したいとのことだった。そして、再開したあかつきに私が訪れたときは最初の1〜2杯は奢ってくださいね、とお願いしたら「もちろんですよ」という返事をもらった。w

洗浄作業は7人の連携プレイの成果で思っていたより早く終えることができた。

今回ボランティア活動に参加してみて、人と人の触れ合いの大切さ、継続していくことの大切さ、できる限り支えていけなければならないということの大切さなどを学んだ思いである。そして、改めて実感したのが先人の言葉である「人は人のために生きてこそ人と申す」だ。今後もこの言葉を忘れないで生きていきたい。(続く)

写真:釜石市災害ボランティアセンター。左側が事務所。真ん中のテントは休憩所。右側は倉庫。

釜石市災害ボランティアセンター
http://blog.canpan.info/kamaishi-vc/

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