火曜日, 10月 16, 2012

“おのぼりさん”という言葉の意味合い


一般的に“おのぼりさん”とは地方から都会に見物もしくは観光に来た人のことを言う。なかでも都会のあちらこちらをキョロキョロと見回している人に対してよく使われる。この言葉は古くは江戸時代から使われていたようであり、以前はかなり揶揄ったりする際に使われていたが、昨今は自虐的に使ったりして、少し意味合いが変化している。

昨日のブログで私は東京駅が観光客もしくは“おのぼりさん”で溢れかえっている、と書いた。この場合の“おのぼりさん”はどういう人たちを指すかというと、“おのぼりさん”という言葉の前に「観光客」と記しているので、“おのぼりさん”とは東京近辺に住んでいる「新しもの好きの人」という意味があり、好奇心探究心のある人という意味合いを含ませている、つもりでいる。

私は東京生まれの東京育ちだが、東京の知らないところ今でもたくさんある。それゆえに、新しい東京駅を見たときも、それは意図して見たわけでなくても「俺もおのぼりさんなのかなあ」と思ったりした。また、いつかいくであろう東京スカイツリーにしても、それこそ登れば「おのぼりさん」だなあと思う。

“おのぼりさん”という言葉には、今でも人を揶揄をした意味合いが含まれている。ネットなどで調べてみると、この“おのぼりさん”という言葉を嫌がる人が結構多いことにも驚かされた。だが、好奇心探究心のある人という意味合いも含まれていないだろうか。それゆえに、私もあちこちを歩きまわると「今日はおのぼりさんしてきた」など言ったりする。

言葉の使い方はTPOもしくは受け取り方によって変わったりするが、この“おのぼりさん”という言葉がその象徴的な言葉の1つのような気がする。やはり言葉は生き物である。

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