木曜日, 4月 26, 2018

お守りは2ドル札

2ドル札をご存知だろうか。


ドル紙幣で馴染み深いのは一に1ドルまたは20ドル。続いて5ドル、10ドルとなる。他に50ドル、100ドルと高額紙幣があるが、2ドル札はめったにお目にかかれない。

2ドル札が発行されたのは1976年の建国200年祭の年だったそうである。その年に私はアメリカにいたので、何度かお目にかかっていたが、これはいずれ珍しくなるのではないかと思い、それ以来1枚だけ(写真)常に隠し持っている。


2ドル札の表は第3代大統領のトーマス・ジェファーソン。そして裏は独立宣言署名の図である。ちなみに、ドル紙幣の裏は1ドルと2ドル以外はすべて建物ばかりで味気ない。

さて、この2ドル札。以前は使いがってが悪いとか自販機に使えないとか、日本の2000円札に近い不評だったが、最近ではレアなこともあり人気があるそうだ。私が手に入れたのは1976年だから、すでに42年もたっている。そう思うとこれは幸運のお札であり、お守りにもなっている。


月曜日, 4月 16, 2018

毎日新聞落語会「渋谷に福来たるSPECIAL 渋福 春成金」

先週の金曜(13日)は渋谷区文化総合センター大和田で開かれた毎日新聞落語会「渋谷に福来たるSPECIAL2018  渋福  春成金」を聞いてきた。成金とは落語芸術協会所属の二ツ目落語家と講談師11人で作るユニット。今回はそのなかでも人気者4人が出演ということでチケットは完売。出演者と演目は下記の通り。

春風亭昇々 『待ちわびて』
柳亭小痴楽 『あくび指南』
 〜 仲入り 〜
神田松之丞 『西行鼓ヶ滝』
桂宮治   『粗忽の釘』

春風亭昇々は2007年4月に春風亭昇太に入門。2011年4月に二ツ目に昇進。2016年第二回渋谷らくご大賞受賞。『待ちわびて』は落語界の高齢化を皮肉る共に現代の高齢化現象を風刺する新作落語。若者を意識して作られているだけであって、私を含めて50歳以上の高齢者(笑)にはげーム用語などが出てきて少々わかりずらい。また、落ち着きのない振る舞い立ち回りも少々気になる。これは師匠譲りだから仕方がないのかも。

柳亭小痴楽は5代目柳亭痴楽の次男。2005年16歳の時に11代目桂文治に前座修行に預けられ、桂ち太郎として初高座。2009年二ツ目昇進を期に3代目小痴楽を襲名。同時に父の弟弟子・柳亭楽輔の門下になる。柳亭小痴楽を聞くのは初めてだが、まだまだ若い。深みというか厚みがない。またオープニングトークで他の3人から「同じ日に同じ町で掛け持ちしては駄目」とイジられたように、どことなく手抜き感が否めなかった。これでは枕にでてきたが親父さんの着物を着るにはまだ時間がかかりそうである。

神田松之丞は2007年11月、3代目神田松鯉に入門。2012年に二ツ目昇進。2017年花形演芸大賞銀賞受賞。「西行鼓ヶ滝」は摂津にある鼓ヶ滝に行った西行が「伝え聞く 鼓ヶ滝に 来て見れば 沢辺に咲きし たんぽぽの花」と歌を詠むものの、夢のなかで近くに住む老夫婦と娘の3人に直されるという話。松之丞はとにかく声がいい。また声質の使い分けも上手い。彼のおかげで講談が人気になっているのも頷ける。

桂宮治は2008年に桂伸治に入門。2012年に二ツ目昇進。2012年10月NHK新人演芸大賞大賞受賞。まだ10年のキャリアだが、その風貌と風格は真打ち並。そして、その話し方は人を魅了させるパワーは素晴らしい。とにかく全力投球で自分の芸をまったく惜しみなく曝け出していく。それはある意味清々しい。

ということで、初めて「成金」の落語会を聞いてきたが、客席の半分は女性。それも30代から50代のいわゆる追っかけ的な人も多かった。この追っかけ的な人も1人では来るのでなく、友人知人と連れ添ってきている。「成金」は確実に落語人気の底辺を広げている。